「へたくそな字たち」② @座高円寺1

はなしごと演劇部(仮) 2018.12.11

 

 


 

観劇は心の安定剤。

 

「へたくそな字たち」@座高円寺1 続編

(前編と後編の間の続編です※分かる人には分かる!)

TOKYOハンバーグへたくそな字たち

※今回のレビューはかなりネタバレが含まれます。これから観る予定で内容知りたくない方はご注意ください。

 

 

TOKYOハンバーグ「へたくそな字たち」観劇レビュー続編です。

前編は夜間中学に通う読み書きできない生徒たちを支える先生と家族について感想を書いてみました。

 

「へたくそな字たち」① @座高円寺1

 


続編は生徒たちについての感想を順不同で徒然なるままに。

 

泰久

もうすぐ父親になる(卒業式のシーンでは父親になっている)鳶の青年をTOKYOハンバーグ座長の小林大輔氏が好演。

大好きな役者さんの一人。

施設で育ち、虐げられ生きてきた泰久は生まれてくる子のために‘中学校くらい卒業したい’と夜間中学校へ通う。

親の愛情を知らずに育った泰久が「男の子がいいな」って言ったあと「いや、生まれてきてくれるならどっちでもいい」って言った台詞になんだか胸がいっぱいになって泣けてきた。

怒りをぶちまける、とあるシーン。

悔しさと惨めさと・・・なんとも言えない表情で感情を爆発させた泰久が印象的。

TOKYOハンバーグの作品では出てこないようなクズ男とか悪い男を演じる小林氏を観てみたい。


きみちゃん

TOKYOハンバーグの永田涼香さんが演じた缶詰工場で働く脳性麻痺の少女。

ここ二年、何回か彼女の芝居を観ている。

どの作品のどの役も表情が違う。

そしてどんどん力を付けているように感じる。

こんな風に目に見える成長ってすごいことだと思う。

今回の役は難しかったと思う。

いろんな葛藤やプレシャーがあったんじゃないかなぁ。

舞台上での彼女はもちろんのこと、終演後にロビーでお客様の前では笑顔だった彼女が過去の共演者や先輩から労いの声をかけられ涙ぐむ姿が印象的。

 

まぁくん

このまぁ君の役、再演時も小林英樹さんだったと記憶。

なんだろう、失礼を承知で言うならば・・・決してハンサムではない。

スタイルがいいわけでもない。

ほんと、失礼を承知で書いています。

ごめんなさい。

それでも、舞台の上にいる彼はなかなかイケメンです。

まぁくんが素敵なのか小林英樹さんが素敵なのか、舞台を観ていて時々分からなくなった。

夜間学校の仲間が大好きで、先生たちが大好きで、そんな彼をみんなも大好きで。

お手紙を読むシーンの最後「光田正教よりっ!」がすごく好き。

 

やよい

ちっちゃいヤンキー。

不器用で素直。

道を外れてしまい、戻るタイミング分からなくなってしまった典型的なヤンキー。

先生の言った「本当は優しい子」というのもわかる気がした。

ただ・・・再演の時のやよい像が私の中では大きく、観ていて時々混乱(笑)

 

キム・ジナ

一緒に観た語学の先生が「韓国人が話す日本語が完璧」ってただひたすら絶賛。

きみちゃんとやよいをずっとかわいがっている。

みょんふぁさんという女性は綺麗だけど可愛くて、素敵女子だと勝手に想像しています。

みょんふぁさんという名前だから元々韓国の方なのかな?

だとしたら・・・この上ない贅沢な配役だ。

昭和のお話だから、キム・ジナさんに限らず全体的に時代を感じる衣裳や髪型になっている。

でも、卒業式にキム・ジナが着ていたチマチョゴリだけは今も昔も感じなかった。

日本の着物もそうだけど、民族衣装はずっと受け継がれるから時代を感じないのかな。

 

 

観劇レビューというより・・・完全に役者さんの感想になってしまっている。

それだけ印象的な役者陣だったし、作品だったんだと思う。

ベテラン俳優さんが演じる残りの生徒さん感想は後編へ続く。

 


 

 



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